
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
Source
- Image Credit: ESO/M. Kornmesser
- sorae - 太陽系外惑星WASP-76bでは、明けない夜の空から鉄の雨が降る
こちらは、soraeが2020年3月12日の記事内で紹介した『太陽系外惑星「WASP-76b」の景色を描いた想像図』です。
太陽系外惑星のなかには、主星(恒星)に非常に近い軌道を描いているために、表面や大気が高温に熱せられているものもあります。そんな灼熱の系外惑星のひとつでは「鉄の雨」が降っているとする研究成果が発表されています。
それが「うお座」の方向およそ640光年先にある系外惑星「WASP-76b」です。WASP-76bは、ホットジュピターに分類された惑星で、太陽の1.5倍ほどの重さがある主星を約1.81日で一周しています。また、主星の重力がもたらす潮汐力によって自転周期と公転周期が同期する「潮汐固定(潮汐ロック)」の状態にあると考えられています。
研究結果では、固定された昼側の大気には鉄の蒸気が豊富に含まれていることが判明しています。その鉄の蒸気が、風や自転の働きによって高温の昼側から低温の夜側に運ばれる際に、冷やされて凝縮し雨となるようです。
もしもWASP-76bを訪れることができたなら、明けない夜の空から鉄の雨粒が降っている光景を見ることができるかもしれませんね。