
株式会社アクセルスペースは2026年5月19日、次世代地球観測衛星「GRUS-3(グルーススリー)」7機を2026年7月以降に打ち上げる予定だと発表しました。打ち上げにはSpaceX(スペースX)のFalcon 9(ファルコン9)ロケットが使用され、小型衛星の相乗りミッション「Transporter-17」で、米国カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から所定の軌道へ投入される予定です。
GRUS-3は、アクセルスペースが運用中の地球観測衛星「GRUS-1」5機の後継機にあたります。GRUS-3の投入により、同社の衛星コンステレーションは10機以上の体制に拡大する見込みです。


GRUS-3の主な性能
GRUS-3は、1機あたりの質量が約150kgの小型衛星です。高度585kmの太陽同期軌道から最高地上分解能2.2mで撮影でき、現行のGRUS-1の2.5mから性能が向上しています。観測幅は1機あたり28.3km、最大連続撮影距離は1356kmで、7機合わせた撮影能力は1日あたり最大230万平方キロメートルです。北緯25度以上の地域では、同じ地点について1日1回程度の観測機会を得られるとされています。
また、GRUS-3の光学センサには、沿岸域の観測に役立つ波長帯「コースタルブルー」が新たに追加されました。自然色に近い画像や植生解析に使えるデータに加えて、浅い海域の地形や藻場(もば)の観測にも対応します。
ニコン製の望遠鏡を搭載
GRUS-3に搭載される望遠鏡には、光学機器メーカーのニコンが開発した専用設計品が採用されています。ニコンは、1971年のアポロ15号でNASA仕様の「ニコンフォトミック FTN」とNIKKORレンズが採用されて以来、カメラや衛星用光学系など、宇宙分野でも採用実績を重ねてきました。
アクセルスペースとニコンの協力関係はGRUS-1から続いています。2018年12月に打ち上げられた初号機と、2021年3月に打ち上げられた追加4機にも、ニコン製の専用望遠鏡が搭載されていました。
今回のGRUS-3向け望遠鏡は、アクセルスペースのイメージセンサユニットと組み合わせることで、小型衛星に搭載できるコンパクトさを保ちながら、高度585kmから地表を安定して高精細に撮影できるとされています。発表によると、その画像は「羽田空港に並ぶ航空機の種類が識別できる」ほどで、将来の量産を見据えたコスト面の効率化も図られています。
文・編集/sorae編集部

























