国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していた、ロシアのプログレスM-23M補給船が22日、ISSから分離し、単独飛行に入った。今後11日間に渡って技術試験を行い、その後地球の大気圏には再突入し、燃え尽きる予定だ。

プログレスM-23Mは22日6時44分(日本時間、以下同)、ISSのピアース・モジュールから出航。数回に分けた離脱噴射により、ISSから離れて単独飛行を開始した。

通常プログレス補給船は、このあとすぐに地球の大気圏に再突入して焼却処分されるが、今回は11日ほど留まり、ラダール・プラグリェースと呼ばれる実験が行われる。これはプログレス補給船が装備するスラスターの噴射によって電離層をかき乱し、それを地上のレーダーから観測。電離層の密度や温度、組成を測定するというものだ。同様の実験はプログレスM-14MやM-15Mでも行われた。

実験が終了した後、7月31日に軌道を離脱、大気圏に再突入する予定だ。

プログレスM-23Mは日本時間4月10日0時26分、ソユーズUロケットに載せられ、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。その約6時間後の10日6時20分に、ISSにドッキングした。プログレスM-23Mの打ち上げ時の質量は7,290kgで、そのうち水や食料、酸素や燃料、修理用の部品など、2,383kgの補給物資を搭載していた。現在は逆に、ISSで発生したゴミを搭載し、再突入によって機体と共に焼却処分される。

また24日の6時44分には、新しく補給物資を搭載したプログレスM-24Mが打ち上げられ、6時間後にISSにドッキングする予定となっている。

 

■Russian Progress Craft Undocks From Station | NASA
http://www.nasa.gov/content/russian-progress-craft-undocks-from-station-0/