(引用元:NASA)
こちらは、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査車「Perseverance」に搭載されている「Mastcam-Z」の右側のカメラを用いて、2024年11月23日(Perseveranceのミッション1337ソル目※)の現地平均太陽時13時31分に撮影された火星の風景です。
※…1ソル(Sol)=火星での1太陽日、約24時間40分。
- Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU
- NASA - Mars Perseverance Sol 1337: Right Mastcam-Z Camera
Perseveranceが捉えた火星の風景は、赤みを帯びた砂と岩が広がる荒涼とした地形が特徴的です。画像上半分(奥側)には、岩が積み重なった小高い丘が見え、その表面には侵食の痕跡や風などによる形状の変化がうかがえます。砂地にはわずかに車輪の跡や地形の変化が見られ、火星の風が砂を動かしたり削ったりしている様子を感じさせます。
NASAが公開している「Mars Perseverance Raw Images」では、Perseveranceが撮影したRAW画像が日々公開されています。冒頭の画像もその中の1枚です。また、1週間ごとに一般投票で選ばれた火星の画像がピックアップされています。
火星探査車Perseveranceとは
Perseveranceは、NASAが2020年に火星に送った探査車で、火星の地質や気候の調査、古代生命の痕跡の探索、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目的としています。
Mastcam-Zについて
Mastcam-Zは、Perseveranceのマストに搭載されている2つのカメラシステムで、主に火星の地形や岩石を立体的に撮影することができます。2012年8月に火星に着陸した火星探査車「Curiosity」に搭載されたMastcamから改良が加えられており、Mastcam-Zは最大4倍のズームが可能となっています。
なお、NASAによるとMastcam-Zの「Z」は、Zoomを意味するものだといいます。
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編集/sorae編集部