第38次/第39次長期滞在クルーのミハイル・チューリン宇宙飛行士、リチャード・マストラキオ宇宙飛行士、若田光一宇宙飛行士の3人を乗せたソユーズ有人宇宙船(ソユーズTMA-11M)は予定通り、バイコヌール時間11月7日10時14分(日本時間13時14分)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。

打ち上げられたソユーズFGロケットは順調に飛行し、ソユーズTMA-11Mは打ち上げから約9分後に地球周回軌道へ投入され、打ち上げが成功した。

今回の打ち上げでは有人ショートカット飛行が実施される見込みで、ソユーズTMA-11Mは約6時間後のモスクワ時間14時31分(日本時間19時31分)に国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングする予定。第38次/第39次長期滞在クルーはISSで滞在しているクルーらと合流し、約6ヶ月間の長期滞在を行う。

以前、ソユーズ有人宇宙船の打ち上げからドッキングまでは約2日間かかっていたが、打ち上げのタイミングと軌道への投入精度を完璧にすることで、約6時間に短縮することに成功した。ソユーズ有人宇宙船の船内は狭く、ISSに到着するまでの2日間に宇宙飛行士は相当なストレスを受けるが、現在の約6時間となれば、ストレスも大きく軽減される。

若田光一宇宙飛行士は1963年埼玉県で生まれ、九州大学、九州大学大学院を経て、日本航空株式会社に入社。1992年に宇宙飛行士に選ばれ、1993年にスペースシャトルのミッション・スペシャリスト(MS)資格を取得し、1996年にスペースシャトル・エンデバー(STS-72)に搭乗した。

2000年にスペースシャトル・ディスカバリー(STS-92)に搭乗し、ISSの建設に参加。2006年には第10回NASA極限環境ミッション運用(NEEMO)にコマンダーとして参加し、ロシアでソユーズ有人宇宙船フライトエンジニアの訓練を行った後、2009年にはスペースシャトル・ディスカバリー(STS-119)に搭乗し、日本人として初めてISSで長期滞在した。今回の宇宙飛行は4回目で、また、第39次長期滞在クルーで日本人として初めてISSコマンダー(船長)も務める。

 

■若田宇宙飛行士最新情報
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