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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)

今回紹介するのは、NASAの土星探査機「カッシーニ」が撮影した土星の衛星「ミマス」の画像です。巨大な「ハーシェル・クレーター」がちょうど明暗境界線(ターミネーター)にかかる位置で捉えられており、クレーターの立体的な陰影が際立つ珍しい構図となっています。

土星探査機「カッシーニ」が撮影した衛星「ミマス」の画像(Credit: NASA/JPL/Space Science Institute)
【▲ 土星探査機「カッシーニ」が撮影した衛星「ミマス」の画像(Credit: NASA/JPL/Space Science Institute)】

ハーシェル・クレーターの直径は約130kmにおよび、ミマス本体の直径(約398km)の約3分の1にも達します。クレーターの中央には突き出た中央丘がはっきりと確認でき、斜めから差し込む太陽光によって立体的な陰影が強調されています。NASAによれば、このクレーターを形成した衝突はミマスそのものを破壊しかねないほどの規模だったとのことです。

「デス・スター」そっくりの衛星

巨大なクレーターを持つミマスの姿は、映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場する宇宙要塞「デス・スター」を彷彿とさせるもので、NASAも解説文でデス・スターに触れているほどです。ただし、デス・スターが1977年公開の『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で初めて描かれたのに対し、ミマスの巨大クレーターの存在が確認されたのは1980年のボイジャー1号のフライバイ時のこと。見れば見るほど似ていますが、これは全くの偶然なのです。

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氷の下に隠された「若い海」の可能性

大小さまざまなクレーターに覆われたミマスの表面からは想像しにくいですが、近年の研究では、氷の外殻の下に全球規模の内部海が存在する可能性が示されています。パリ天文台のValéry Laineyさんらの研究チームは、カッシーニの観測データをもとにミマスの公転軌道の変化を分析し、その変化を説明できるのは内部海が存在する場合だけだと結論づけました。この研究成果は2024年に科学誌「Nature」に掲載されています。

【関連記事:土星の衛星ミマスの内部海はとても若い? わずか2500万年前以降に出現した可能性】

とりわけ注目されるのは、この内部海が今から約2500万年前以降、場合によってはわずか200〜300万年前に出現したとみられる「非常に若い海」だという点です。氷の外殻の厚さは20〜30kmと推定されており、内部の活動の影響が表面に現れるには期間が短すぎるため、エンケラドゥスのようなプルーム(間欠泉)の噴出が見られないことも説明の一つになります。

一見すると生命とは無縁に思えるこの小さな衛星ですが、誕生したばかりの海が本当に存在するなら、水と岩石の相互作用や生命の起源を理解する上でも重要な研究対象となるかもしれません。

冒頭の画像は、2005年1月16日に、ミマスから約21万3000km離れた距離からカッシーニの狭角カメラで撮影されました。紫外線と偏光に感度のある分光フィルターの組み合わせが使用され、コントラストの強調と2倍の拡大処理が施されています。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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