
(引用元:ESA/Hubble)
今回紹介するのは、りゅう座の方向約4400光年先にある惑星状星雲「キャッツアイ星雲(NGC 6543)」の合成画像です。中心部はハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)、外側のハロー(暈)はスペインのラ・パルマ島にある北欧光学望遠鏡(NOT)でそれぞれ撮影されたもので、ESA/Hubbleから2004年9月9日付で公開されました。

soraeでは先日、ハッブル宇宙望遠鏡とユークリッド宇宙望遠鏡によるキャッツアイ星雲のクローズアップ&ワイドビューを紹介しましたが、今回の画像はさらに広い範囲を捉えたもので、星雲を取り囲む直径3光年以上の巨大なハローが写し出されています。
猫の目のさらに外側に広がる巨大なハロー
キャッツアイ星雲の中心部は、太陽のような恒星が晩年に放出したガスが中心星からの紫外線で電離して輝いている姿です。猫の目のように見える複雑な内部構造は1994年にハッブル宇宙望遠鏡によって初めて詳細に捉えられました。
しかし今回の画像で注目すべきは、その中心部をはるかに超えて広がる巨大なハローです。直径は3光年以上におよび、中心星がおよそ5万〜9万年前に放出した物質で形成されたと考えられています。現在の猫の目のような中心構造が形成され始めたのはおよそ1000年前とされていますから、ハローはそれよりもずっと昔の恒星活動の記録ということになります。
この画像では、外側のハロー部分は酸素原子の輝線を青、窒素原子の輝線を赤に割り当てた疑似カラーで作成されており、中心部のハッブルACSによる観測データ(酸素の輝線とHα+窒素の輝線)と合成されています。2004年の研究(Corradi et al.)では、こうした同心円状のリング構造が惑星状星雲全体の少なくとも3分の1に見られることが示されており、中心星が約1500年間隔で繰り返し物質を放出していた痕跡と考えられています。
編集/sorae編集部
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