(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、soraeが2023年11月16日の記事内で紹介した『赤外線オーロラの観測データを、実際の天王星の撮影画像に当てはめた画像』です(※1)。レスター大学のEmma M. Thomas氏などの研究チームは、史上初めて天王星の赤外線オーロラの観測に成功しました(※2)。これは天王星の高層大気や内部構造を調べる上で重要なデータとなります。
※1...実際にこのように撮影されたわけではなく、それぞれのデータを合わせた合成画像です。
※2..2023年11月に公開した記事に基づく情報。
Thomas氏らの研究チームは、W.M.ケック天文台の「ケックII望遠鏡」で取得された天王星の観測データ約6時間分を調査し、赤外線オーロラが含まれていないかの調査を行いました。これまでの研究から、天王星の赤外線オーロラはプロトン化水素分子(水素原子が正三角形状に配置された分子)によって発生する可能性が示されています。 プロトン化水素分子は既に1992年に発見されていましたが、赤外線オーロラが発生しているのかは不明でした。これは、オーロラ以外の理由で発生しているとみられる赤外線に隠されているためです。
プロトン化水素分子によって発生する赤外線を見つけるため、3.5マイクロメートルと4.1マイクロメートルの波長で集中的にデータを調査しました。その結果、確かに赤外線オーロラが発生していることを示す観測的証拠を得ることに成功しました。天王星の赤外線オーロラの観測は史上初めてとなります。
(元記事より引用)
文/sorae編集部