天の川銀河中心方向の天の川とへびつかい座ロー分子雲

【▲ 天の川銀河中心方向の天の川とへびつかい座ロー分子雲(Credit: NOIRLab/NSF/AURA/ P. Horálek (Institute of Physics in Opava))】

こちらは、天の川銀河の中心方向に広がる星空。私たちが住む銀河を内側から見た姿である天の川は、無数の星々の明るい輝きと、黒い煙のような暗黒星雲に彩られています。

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画像の中央、天の川の隣に写っているカラフルな星雲は、地球から約400光年先にある星形成領域「へびつかい座ロー(ρ)分子雲領域」です。へびつかい座からさそり座に渡るこの領域では、星の光を反射する反射星雲や電離したガスで輝く輝線星雲が広がっていて、そのなかではさそり座のアンタレスや、名前の由来となったへびつかい座ロー星などの恒星が光を放っています。へびつかい座ロー分子雲領域の上には、へびつかい座ゼータ星を取り囲む散光星雲「Sh2-27」も見えています。

また、へびつかい座ロー分子雲領域の右隣には、淡く輝く「対日照(たいにちしょう、たいじつしょう)」も写っています。対日照とは、黄道(こうどう、天球における太陽の見かけの通り道)に沿って見える淡い光の帯「黄道光(こうどうこう)」のなかでも特に明るい部分のことで、地球から見て太陽の反対方向に見えます。黄道光は黄道に沿って分布する塵(惑星間塵)が太陽光を散乱することで生じます。

この画像は、米国科学財団(NSF)の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)が2022年12月7日付で公開しました。まるで宇宙望遠鏡で撮影したかのような美しさですが、実際にはチリのセロ・パチョン(パチョン山)付近で撮影されています。セロ・パチョンにはジェミニ天文台の「ジェミニ南望遠鏡」をはじめとした観測施設が集まっているだけに、地上から見上げる星空も格別です。

なお、NOIRLabからは記事冒頭に掲載したものよりも高解像度な画像が公開されている他に、ブラウザで拡大表示できるバージョンも公開されています(URLを末尾に掲載しています)。こちらも是非お楽しみ下さい。

 

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Source

文/松村武宏

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