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新型補給機「HTV-X1」いよいよISS到着へ キャプチャ担当はJAXA油井亀美也宇宙飛行士

2025年10月26日にJAXA=宇宙航空研究開発機構が打ち上げた日本の新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV-X1」が、いよいよISS=国際宇宙ステーションに到着します。

高度約400kmに向けて軌道を調整し、ISSへ接近して速度を合わせたHTV-X1は、現在長期滞在を行っているJAXAの油井亀美也宇宙飛行士が操作するISSのロボットアームで、日本時間2025年10月30日0時50分頃に把持(キャプチャ)される予定です。

なお、JAXAは日本時間2025年10月30日0時00分から、HTV-X1把持の模様をライブ配信します。

把持が行われる時間帯は“10月29日の深夜”と表現するのがわかりやすいかもしれません。今夜はちょっと夜更かしして、期待の新型補給機のISS到着を見守りませんか?

HTV-X1について

新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV-X1」(Credit: JAXA)
【▲ 新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV-X1」(Credit: JAXA)】

HTV-Xは2020年まで運用されていた宇宙ステーション補給機「HTV(こうのとり)」の後継機として開発された無人補給機で、主にISSへの物資輸送を行います。

打ち上げ時の質量は約16トン。貨物の搭載能力はHTVが質量4トン・容積49立方mだったのに対し、HTV-Xでは質量5.82トン・容積78立方mと1.5倍ほどに向上しています。

ISSへの物資補給ミッションにおける係留期間は最長6か月間ですが、HTV-XはISS離脱後も最長1.5年間にわたって単体で飛行が可能。物資補給を終えた後は、技術実証や実験に対応する軌道上実証プラットフォームとしてのミッションを行えるように設計されています(※)

※…打ち上げ時の質量やミッション期間は標準的な仕様で、実際には各号機ごとに異なります。初飛行となるHTV-X1では曝露カーゴをフル活用しないため、質量が1.5トン軽くなっています。

ISSのロボットアームで把持される新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」のCGイメージ(Credit: JAXA)
【▲ ISSのロボットアームで把持される新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」のCGイメージ(Credit: JAXA)】

HTV-X1では、与圧カーゴに窒素・酸素・水の補給タンク、二酸化炭素除去システム、宇宙食や生鮮食品、消耗品、各種実験機器などを搭載。また船外の曝露カーゴには、ISSの「きぼう」日本実験棟の船外で運用される中型曝露実験アダプタ「i-SEEP」をはじめ、超小型衛星放出システム「H-SSOD」、衛星レーザー測距(SLR)用小型リフレクター「Mt. FUJI」、展開型軽量平面アンテナ「DELIGHT」、次世代宇宙用太陽電池「SDX」を搭載しています。

曝露カーゴに搭載されているi-SEEP以外のペイロードは、ISS離脱後の技術実証ミッションで使用されます。H-SSODは日本大学の超小型衛星「てんこう2」を搭載しており、ISSよりも高い高度約500kmの軌道で放出予定。Mt. FUJIは地上から照射したレーザーが反射して地上に戻るまでの時間から距離を測定することに加えて、JAXAによれば世界初の取り組みとして、レーザー測距から推定された機体姿勢の変化を実際のデータと比較・検証する実験が行われます。

超小型衛星を放出する新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」のCGイメージ(Credit: JAXA)
【▲ 超小型衛星を放出する新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」のCGイメージ(Credit: JAXA)】

DELIGHTとSDXは軌道上で展開される軽量パネルに搭載されていて、地上からの電波受信や太陽電池出力の計測などが行われます。2つの装置を搭載したパネルそのものも重要で、宇宙太陽光発電システムのような大型宇宙構造物の構築技術などを軌道上で実証するために、展開中の挙動や展開後の構造特性の計測が行われます。

HTV-X1のISS係留期間は最大6か月間、ISS離脱後の技術実証ミッション期間は約3か月間の予定です。

関連画像・映像

HTV-X1を搭載して2025年10月26日に打ち上げられた「H3」ロケット7号機(Credit: JAXA)
【▲ HTV-X1を搭載して2025年10月26日に打ち上げられた「H3」ロケット7号機(Credit: JAXA)】
参考画像:2020年5月にISSのロボットアームで把持された宇宙ステーション補給機「こうのとり」9号機(Credit: JAXA/NASA)
【▲ 参考画像:2020年5月にISSのロボットアームで把持された宇宙ステーション補給機「こうのとり」9号機(Credit: JAXA/NASA)】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典