関係のない2つの渦巻銀河が重なり合った天体

【本日の天体紹介:NGC 3314】
ハッブル宇宙望遠鏡は重なり合う渦巻銀河NGC 3314」の姿を捉えています。
NGC 3314」は2つの銀河が混ざりあって形成されたものではなく、手前に見える銀河「NGC 3314a」と、後方の斜めの銀河「NGC 3314b」が単純に重なって観測されたもの。また、2つの銀河は数千万光年ほど離れているため、銀河の衝突どころか重力の相互作用も確認されていません。

NGC 3314a」も「NGC 3314b」も一般的な渦巻銀河の姿をしていますが、もしも相互作用が及ぶ範囲内に位置していた場合は「Arp 273」の様な不思議な形の天体になっていたのかもしれません。

Image Credit:NASA, ESA, the Hubble Heritage (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration, and W. Keel (University of Alabama)
■Hubble view of NGC 3314
https://spacetelescope.org/images/heic1208a/