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超音速旅客機「コンコルド」が運行を終えて、はや10数年。日ごとに航空機は安全に、快適にと進化していますが、より高速な移動手段を求める声は根強く残っています。そんな声に応えるべく、アメリカ企業のBoom Technologyマッハ2.2で飛行する超音速旅客機のプロトタイプ「XB-1」を公開しました。
 
「Baby Boom」の愛称で呼ばれているこのXB-1は、超音速旅客機「Boom Airliner」の1/3サイズのプロトタイプです。デルタ翼を採用したXB-1は、ゼネラル・エレクトリック製のアフターバーナーを使用しない「J85-21」エンジンを3つ、可変インテーク/ノズル、ハネウェルのアビオニクス、炭素複合素材を採用。またコンコルド製造や運行の経験を活かし、NASAやスペースX、ボーイング出身のスタッフが設計に参加しています。
 
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XB-1の特徴はアフターバーナーを利用しないので、コンコルドより高燃費に飛行することが可能なことです。巡航速度はコンコルドの10%増しとなっており、通常のジェット旅客機の2.6倍ほど高速になっています。そしてXB-1に搭乗できるのは2人のクルーと、フライトエンジニアが1人。翼長は5mで離陸重量は6,100kg、航行距離は1,852km。一方商業モデルのBoom Airlinerは6人のクルーと55人の乗客の搭乗が可能で、翼長は18m、航続距離は1万6700kmとなっています。
 
Boom社は、XB-1の試験飛行を来年の後半に行いたいとしています。また、試験飛行にはヴァージン・ギャラクティック社も協力する予定です。コンコルドはそのアフターバーナーの騒音が空港使用の際に問題となっていましたが、そこを改善したこのBoomがどれだけ航空市場で受け入れられるのか、楽しみですね!
 
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Image Credit: Boom Technology
■Boom unveils XB-1 supersonic passenger plane prototype
http://newatlas.com/boom-xb-1-prototype/46452/

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