今月14日にアンタレス・ロケットで打ち上げられたシグナス補給船運用2号機(Orb-2)が16日、国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。これからISSに滞在する宇宙飛行士によって、船内に搭載された貨物の搬出作業が始まる。
シグナスOrb-2は米東部夏時間2014年7月13日12時52分(日本時間2014年7月14日1時52分)、アンタレスに載せられ、米ヴァージニア州のNASAワロップス飛行施設内にある中部大西洋地域宇宙港(MARS、Mid-Atlantic Regional Spaceport)の0A発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約10分後に予定通りの軌道に入った。
シグナスOrb-2は単独飛行を続け、徐々にISSに接近。そして16日6時36分(同16日19時36分)に、ISSのロボットアームによって捕獲された。その後8時53分(21時53分)に、アームによってハーモニー・モジュールへと結合された。
シグナスはオービタル・サイエンシズ社が開発、製造する無人輸送船で、ISSへの補給を担う。その設計はスペースシャトルで使われていたコンテナ、多目的補給モジュールが基になっている。
その船内には、合計で1,493.8kgもの食料、ISSで使われる機器や実験装置、ISSから放出するための、32機の超小型衛星などを搭載。これらは順次、ISSに滞在中の宇宙飛行士らによって搬出され、またそれと入れ替えにISSで発生したゴミが積み込まれる。
シグナスはISSに8月15日まで、約30日間滞在する予定で、その後1,340kgのゴミを抱えて離脱。大気圏に再突入し、ゴミもろとも焼却処分される予定だ。
今回の打ち上げはNASAとの商業補給契約(CRS)に基づく2回目のミッションで、初ミッションは今年1月に行われ、成功裏に終わった。CRSミッションは今回を含めて全8回が計画されているが、ISSの運用が2024年まで延長される見通しであることから、それに伴いミッションは増やされることになろう。
ISSにはこの後、7月23日にロシアの補給船プログレスM-24Mが、また7月29日には欧州の補給船ATV-5ジョルジュ・ルメートルが訪れる予定だ。
■Cygnus Delivers Science, Station Supplies | NASA
http://www.nasa.gov/content/cygnus-delivers-science-station-supplies/#.U87vnbG0fGh