アメリカ航空宇宙局は8月12日、木星探査機「ジュノー(Juno)」が9.464天文単位(14億1579万4248キロメートル)飛行し、地球から木星までの飛行距離の半分に達したことを発表した。

発表によると、「ジュノー」は2011年8月に打ち上げられ、木星を目指してこれまで飛行を続けてきた。「ジュノー」は現在、地球から約5546万キロメートル離れた距離に位置しており、今年10月9日には地球フライバイを実施し、さらに飛行速度を上げて、木星を目指す予定だという。

「ジュノー」は2016年7月4日に木星に到達する予定で、9つの観測センサーを搭載し、木星を周回しながら固体核の有無や大気深層部における水やアンモニアの有無の調査、磁場の分布図作成などを行うことになっている。木星の深部を探ることで、太陽系形成に必要だった条件やメカニズムに迫ることができ、また、数多く発見されている系外惑星を理解する上でも鍵となる情報が引き出されるものと期待されている。

なお、これまで木星以遠の探査では原子力電池が用いられてきたが、「ジュノー」は大型の太陽電池を用いる。この点も斬新であり、かつ工学的挑戦でもある。

 

■NASA's Juno is Halfway to Jupiter
http://www.nasa.gov/mission_pages/juno/news/juno20130812.html