ノーボスチ・ロシア通信社は5月31日、ロシア戦略ロケット軍が今年、16機の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の打ち上げを計画していると報じた。この数には兵器としてのICBMの試射だけではなく、ICBMから派生した衛星打ち上げロケットも含まれる。

昨年末、ロシア戦略ロケット軍のセルゲイ・カラカエフ司令官は、ノーボスチ・ロシア通信社に対して「2013年は11機のICBMを打ち上げるだろう」と語っており、それから5機増えたことになる。その背景には、どうやらドニエプルロケットとストレラロケットの打ち上げが組み込まれたことがあるようだ。

宇宙専門誌ノーボスチ・コスモナフティキのフォーラムに投稿された非公式情報によれば、昨年末と比べ、少なくともそれぞれ2機のドニエプルとストレラの打ち上げが予定に組み込まれている。

ドニエプルはICBMのR-36MUTTHを基に開発されたウクライナのロケットで、ロシア、ウクライナ、カザフスタンが共同で設立したISCコスモトラス社によって運用されている。2011年の打ち上げを最後に、ついに昨年は1機も打ち上げられず、様々な事情から運用終了も囁かれていたが、少なくとも今年は2機程度打ち上げを行うようで、8月ごろに韓国のコンプサット5を、また11月ごろには複数の小型衛星を搭載しての打ち上げが予定されている。

ストレラはICBMのUR-100NUUTHを基とするロケットで、ロシアのNPOマシノストロィエニヤ社によって開発された。ストレラとしては、これまで2003年に1度だけ試験飛行が行われたのみである。現在NPOマシノストロィエニヤ社ではコンドルと呼ばれる地球観測衛星のシリーズを開発しており、今年中に2機のコンドル衛星がストレラで打ち上げられる予定となっている。

 

■РФ в 2013 г проведет 16 пусков межконтинентальных баллистических ракет | РИА Новости
http://ria.ru/defense_safety/20130531/940579455.html

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