地球から国際宇宙ステーション(ISS)まで約3時間半で到着です。宇宙は近いということをまた、示してくれました。
4月9日16時42分(以下日本時間)、3人の宇宙飛行士はロシアの宇宙船「ソユーズMS-18」に搭乗して、バイコヌール宇宙基地からISSへ飛び立ちました。打ち上げから約8分後、ソユーズ宇宙船は軌道投入に成功。その後、地球を2周回り、約3時間半後の同日20時5分、ISSへドッキングを行いました。現在ISSには10人の宇宙飛行士が滞在することとなりました。
ソユーズMS-18に搭乗したのは、第65次長期滞在を行う3人の飛行士です。NASAの飛行士であるマーク・ヴァンデ・ヘイ氏、ロシアのロスコスモスの飛行士であるピョートル・ドゥブロフ氏とオレッグ・ノヴィツキー氏の3人となっています。約半年間、ISSに滞在して科学実験などを行う予定です。
現在ISSには、昨年10月4日に打ち上げられた「ソユーズMS-17」で到着したNASAの飛行士であるキャスリーン・ルビンズ氏、ロスコスモスのセルゲイ・クド-スベルチコフ氏、セルゲイ・リジコフ氏が滞在中です。
さらに昨年11月にスペースX社の有人宇宙船「クルードラゴン」運用初号機「レジリエンス」号に乗り込み、ISSへ向かったNASAのマイケル・ホプキンス飛行士、ビクター・グローバー飛行士、シャノン・ウォーカー飛行士、JAXAの野口聡一飛行士も滞在中です。
また今年の4月はISSへの出入りが非常に多い月となります。
今回のソユーズ宇宙船の打ち上げに続いて、4月17日にはキャスリーン飛行士を含む第64次長期滞在クルーが地球へ帰還します。スペースX社のクルードラゴン宇宙船運用2号機は4月22日に打ち上げられる予定です。この宇宙船にはJAXAの星出彰彦飛行士が搭乗します。そして4月28日にはJAXAの野口聡一飛行士を含んだ4人の飛行士が地球へ帰還します。
ちなみに今回打ち上げられたソユーズMS-18には「ユーリ・ガガーリン」という愛称がつけられました。2021年は人類が初めて宇宙飛行をした年から60年の節目となります。世界で初めて有人宇宙飛行をした旧ソ連のユーリ・ガガーリンは1961年4月12日にバイコヌール宇宙基地から「ボストーク1号」に乗り、初めて宇宙へ向かいました。
関連:人類初の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンの飛行から今年の4月12日で60年
Image Credit: NASA/NASA TV
Source: NASA/Roscosmos
文/出口隼詩