スペースXの新型宇宙船「クルー・ドラゴン」による初の有人飛行ミッション「Demo-2」は日本時間5月28日(木)5時33分に打ち上げが予定されていましたが、悪天候のため延期となりました。再設定された打ち上げ日時は日本時間5月31日(日)4時22分です。
クルー・ドラゴンを搭載したファルコン9ロケットの打ち上げ準備そのものは順調に進み、燃料のケロシンと液体酸素の充填も行われていましたが、ケネディ宇宙センター第39A発射台周辺の天候が悪く、17分前の時点で本日の打ち上げは取りやめとなりました。ファルコン9に充填された燃料と液体酸素は一旦抜き取られ、乗組員のRobert Behnken(ロバート・ベンケン)宇宙飛行士とDouglas Hurley(ダグラス・ハーリー)宇宙飛行士も機体を離れます。
クルー・ドラゴンの有人テスト飛行となるDemo-2はスペースシャトルの運用終了以来アメリカとしては9年ぶり、民間宇宙企業が開発したものとしては初となる有人での宇宙船打ち上げです。歴史に新たな1ページが刻まれる瞬間は3日後までお預けとなりましたが、どれだけ入念に準備をしても天候には逆らえません。日曜朝の打ち上げ実施とその成功を改めて祈りたいと思います。
Image Credit: NASA TV
Source: NASA
文/松村武宏