(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、アメリカ航空宇宙局(NASA)の土星探査機「カッシーニ」が撮影した、土星と衛星ディオネです。
- Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute
- NASA JPL - Ringside with Dione
画像中央には、水平に横切っている細い帯のようにみえる土星の環と、その少し上に白い玉のような衛星ディオネが写っています。この画像が撮影された際、カッシーニは土星の環のほぼ平面上に位置していたため、ほぼ真横からの撮影になったようです。
画像では細く見えていても実際には幅が広い土星の環は、北半球に雄大な影を落としています。その影の隙間から見えているのは、冬の北半球の青みがかった雲です。赤道付近や南半球に広がる暖色系の色合いをした雲の帯とのコントラストが美しく、青・黄・橙に塗り分けられた三色旗を思わせます。
土星探査機カッシーニとは
カッシーニ(Cassini)は、土星とその環や衛星を詳しく観測するために開発されたNASAの探査機です。全長は6.8mで、地球から遠く離れた土星を探査することから直径4mの高利得アンテナを備え、電源には放射性同位体熱電気転換器(Radioisotope Thermoelectric Generator: RTG)を採用。科学機器としてカメラ、分光計、宇宙塵分析器、磁力計、レーダーなどが搭載されていました。これらの機器類に加えてカッシーニには、濃い大気を有し、生命が存在する可能性も指摘されている土星の衛星タイタンに着陸するESAの着陸機「Huygens(ホイヘンス)」も搭載されていました。
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編集/sorae編集部