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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:ESA/Hubble)

こちらは、ぎょしゃ座の方向約54億光年先にある銀河団「MACS J0717.5+3745」(以下MACS J0717)を、ハッブル宇宙望遠鏡、チャンドラX線宇宙望遠鏡、ジャンスキーVLA(カール・G・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群)の3つの望遠鏡で観測したデータを組み合わせた画像です。

ハッブル宇宙望遠鏡、チャンドラX線宇宙望遠鏡、ジャンスキーVLAの3つの望遠鏡で観測した銀河団「MACS J0717.5+3745」の合成画像。背景の暗い宇宙空間に無数の銀河や恒星が散らばり、画像中央から右上にかけて青色に広がる光は、チャンドラが捉えた数百万度の高温ガスを示す。左下から右上へ斜めに走るピンク色の筋状の構造は、ジャンスキーVLAが捉えた電波放射で、銀河団どうしの衝突で生じた巨大な衝撃波を表している(Credit: NASA, ESA, CXC, NRAO/AUI/NSF, STScI, and R. van Weeren)
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡、チャンドラX線宇宙望遠鏡、ジャンスキーVLAの3つの望遠鏡で観測した銀河団「MACS J0717.5+3745」の合成画像。背景の暗い宇宙空間に無数の銀河や恒星が散らばり、画像中央から右上にかけて青色に広がる光は、チャンドラが捉えた数百万度の高温ガスを示す。左下から右上へ斜めに走るピンク色の筋状の構造は、ジャンスキーVLAが捉えた電波放射で、銀河団どうしの衝突で生じた巨大な衝撃波を表している(Credit: NASA, ESA, CXC, NRAO/AUI/NSF, STScI, and R. van Weeren)】

MACS J0717は、既知の銀河団のなかでも最も複雑な構造を持つもののひとつです。多くの銀河団どうしの衝突は2つの銀河団によるものですが、MACS J0717では4つの銀河団が衝突に関与しています。この繰り返される衝突は、約1300万光年にもおよぶ銀河やガス、暗黒物質(ダークマター)の流れ「フィラメント」がMACS J0717に注ぎ込んでいることが原因とされています。

画像中の色にはそれぞれ異なるデータが割り当てられています。ハッブル宇宙望遠鏡のデータは銀河団内やその背後にある銀河と恒星を映し出しており、チャンドラX線宇宙望遠鏡のデータ(青色の拡散した光)は銀河団どうしの衝突で数百万度に加熱された高温ガスを、ジャンスキーVLAのデータ(ピンク色の拡散した光)は衝突によって生じた巨大な衝撃波に伴う電波放射をそれぞれ示しています。

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このような銀河団どうしの大規模な衝突現場は、暗黒物質の性質を探る上でも重要な観測対象です。高温ガスは衝突によって減速して銀河団の中心付近に留まるのに対し、暗黒物質は他の物質とほとんど相互作用せずにすり抜けていくと考えられています。この「物質の分離現象」が、暗黒物質の存在を裏付ける証拠のひとつとなっています。

この画像は2016年3月14日にESA/Hubbleから公開されました。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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