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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)

NASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」が捉えたこの画像は、火星の「アラム・カオス(Aram Chaos)」の一部です。アラム・カオスは、直径約280kmにもおよぶ古代の衝突クレーターの内部に広がる“混沌地形”で、火星南部高地に位置しています。かつてこの一帯に湖が存在した可能性を示す痕跡も残されています。

火星のアラム・カオスクレーター内部をNASAの火星探査機MROが撮影した画像。明るいベージュ色の層状地形と、暗い青灰色の玄武岩質砂丘が対照的に広がっている。(Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona)
【▲ 火星のアラム・カオスをNASAの火星探査機MROが撮影した画像。明るいベージュ色の層状地形と、暗い青灰色の玄武岩質砂丘が対照的に広がっている。(Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona)】

【関連リンク】今日の宇宙画像:NASAや各国宇宙機関が公開した魅力的な画像を毎日紹介

クレーターといえば円形をイメージしますが、ここで目を引くのはその“縁”よりも“内部”。アラム・カオスには、その名の通り混沌とした地形が広がっています。画像に見られる明るい色調の隆起したブロック状の地層には、酸化鉄(ヘマタイト)や含水シリカ鉱物が豊富に含まれており、ここに水があったことを物語っています。

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数週間〜数ヶ月で刻まれた巨大洪水の痕跡

科学者たちの分析によると、この地形を刻んだ大規模な洪水による流出水路は、約25億年前にアラム・カオスやその周辺の地下から噴出した水によって、わずか数週間から数ヶ月という短期間で形成されたと推測されています。現在、クレーター底部の低地やブロック状地形の侵食された部分には、暗い色をした玄武岩質の砂丘が広がり、かつてのクレーター床の多くを覆い隠しています。

アラム・カオスは、火星最大級の流出水路系のひとつ「アレス谷(Ares Vallis)」の源流域に位置しています。アレス谷は古代のクレーター高地を北西に向かって約1700kmにわたって延び、「クリュセ平原(Chryse Planitia)」へと流れ込んでいます。この平原は1997年に着陸した「マーズ・パスファインダー」の着陸地点でもあります。

今回紹介した画像は、NASAが2018年7月10日に公開したもので、地形や物質の違いが分かりやすいように色を強調した疑似カラー画像となっています。火星の“いま”の風景に、25億年前の水の痕跡がそのまま重なって見えてくるのが面白いですね。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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