約3.14日で公転する太陽系外惑星「K2-315 b」を描いたイメージ図(Credit: NASA Ames/JPL-Caltech/T. Pyle, Christine Daniloff, MIT)

マサチューセッツ工科大学(MIT)のPrajwal Niraula氏らの研究グループは、「てんびん座」の方向およそ185光年先にある赤色矮星「K2-315」を周回する太陽系外惑星「K2-315 b」が見つかったと発表しました。

今回発見された系外惑星K2-315 bの直径は地球とほぼ同じ(地球の約0.95倍)で、公転周期は円周率を連想させる約3.14日とみられています。質量はまだ明らかではありませんが、研究グループでは地球のような岩石質の系外惑星の可能性が高いと考えています。主星のK2-315は質量が太陽の約0.17倍、直径は太陽の約0.2倍と小さな恒星で、温度は摂氏およそ3000度とされています。

研究に参加したMITのJulien de Wit氏が「最近では誰もがちょっとした楽しみを必要としています」と語るように、研究成果をまとめた論文のタイトルは「π Earth」(πは円周率、Earthは地球)で始まっており、研究グループの遊び心を感じさせます(ちなみに観測によって割り出されたK2-315 bのより正確な公転周期は「3.1443189±0.0000049日」とされています)。

地球サイズの系外惑星はその環境も気になるところですが、K2-315 bは主星に近い軌道を周回していることから、平衡温度(※)は摂氏およそ180度と算出されています。研究グループはジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(2021年10月に打ち上げ予定)が実施する系外惑星の大気の観測においてK2-315 bが観測対象の有力な候補になり得るとしており、将来の観測で大気の有無や組成、地表の環境などが判明するかもしれません。

※…大気の存在を考慮せず、主星から受け取るエネルギーと惑星から放射されるエネルギーだけを考慮した温度

なお、K2-315 bは2018年に運用を終えた宇宙望遠鏡「ケプラー」の観測データをもとに、低温の矮星を周回する地球サイズの系外惑星発見を目指す「SPECULOOS」プロジェクト(ヨーロッパ南天天文台)の望遠鏡と、同プロジェクトに参加しているMITの望遠鏡「アルテミス」の観測により発見されています。

 

Image Credit: NASA Ames/JPL-Caltech/T. Pyle, Christine Daniloff, MIT
Source: MIT / NASA Exoplanet Archive
文/松村武宏

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