アリアンスペース社はギアナ現地時間25日16時27分(日本時間26日4時27分)、通信衛星O3bを4機搭載したソユーズST-B/フリガートMTロケットを、南米仏領ギアナのギアナ宇宙センターのELS(ソユーズ発射施設)から打ち上げた。離昇から約2時間後に最初の2機を、またその約20分後に残りの2機を分離して軌道に乗せ、打ち上げは成功した。
O3bはO3bネットワークス社によって運用される通信衛星で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、太平洋上、中東地域の発展途上国に対しインターネット通信を提供し、ディジタル・デバイドと呼ばれる情報技術(IT)を使える先進国との格差を縮めることを目的としている。O3bという社名もOther 3 billion(他の30億人)という、現在インターネットの恩恵を受けられない人々の人口を指している。
O3b衛星はそれぞれ高度8063km、傾斜角0度の中軌道に等間隔で配備され、編隊飛行をする。今年中にも続く4機が、また来年にもさらに4機の打ち上げが予定されている。最終的には予備機を除いて全16機の衛星が配備される予定となっている。衛星の製造はタレス・アレニア・スペース社が担当し、打ち上げ時の質量は700kg、設計寿命は10年が予定されている。
ギアナからのソユーズロケットの打ち上げは今回で5回目となった。
■Arianespace - Press Release - Arianespace launch VS05 > Soyuz ST-B – O3b: Mission accomplished!
http://www.arianespace.com/news-press-release/2013/6-25-2013-VS05-launch-success.asp