パーセベランスを搭載したアトラスVロケットの打ち上げ(Credit: NASA/Joel Kowsky)

日本時間7月30日(木)20時50分、NASAの火星探査車「パーセベランス」(Perseverance、日本語で「忍耐」)がケープカナベラル空軍基地第41発射施設から打ち上げられました。来年2月の火星着陸に向けて約7か月間、およそ4億6700万kmの旅路の始まりです。

■かつて湖があったジェゼロ・クレーターで生命の痕跡を探査

パーセベランスの打ち上げは当初日本時間7月17日夜に予定されていましたが、スケジュールの変更により7月30日に延期されていました。青空の下、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)の「アトラスV」ロケットに搭載されて打ち上げられたパーセベランスは、打ち上げからおよそ1時間後にロケット上段から切り離され、地球から火星への遷移軌道に乗りました。

パーセベランスが火星に到着するのは来年2021年2月18日です。着陸予定地点があるジェゼロ・クレーター(直径45km)は数十億年前に外部から水が流れ込んだことで湖ができていたと考えられている場所で、かつて水が存在していたことを示す粘土鉱物が軌道上からの観測によって検出されています。今回の火星探査ミッション「マーズ2020」では古代の火星で誕生していた可能性がある生命の探索が重要な目的のひとつとなっており、パーセベランスがその痕跡を見つけることになるかもしれません。

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また、パーセベランスには重量が2kgに満たない小型ヘリコプター「インジェニュイティ」(Ingenuity、日本語で「創意工夫」)が搭載されています。インジェニュイティは火星でヘリコプターが飛べることを実証するために開発された機体で、着陸から2か月半ほどが経った来年5月上旬に火星での初飛行に挑戦する予定です。将来の火星探査ミッションでは地上と空からの立体的な探査も検討されており、インジェニュイティはその第一歩を記すことになります。

なお、パーセベランスはNASAが欧州宇宙機関(ESA)とともに進めている火星からのサンプルリターンミッションにおいて、サンプルの収集と保管容器への封入という最初のステップも担います。この他にも将来の有人火星探査に備えて火星の大気から酸素を生成する実験や、宇宙服に使われる素材の耐久性試験なども行われる予定です。

火星探査車「パーセベランス」を描いた想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)

 

Image Credit: NASA
Source: NASA
文/松村武宏

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