宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月22日、フィリピン科学技術省・フィリピン大学、北海道大学及び東北大学が開発した、50kg級超小型衛星「DIWATA-1(フィリピン語で「妖精」)」が、1月13日にJAXAに引き渡されたと発表した。
JAXAによると、「きぼう」からJAXAの衛星放出機構(J-SSOD)によって放出される50kg級の超小型衛星としては、「DIWATA-1」が初だとしている。
DIWATA-1は、フィリピンの技術者が関わって開発し、フィリピン政府が所有する初めての超小型衛星。フィリピンからの留学生・研究員を東北大学と北海道大学が受け入れ、DIWATA-1を日本国内で、日本とフィリピンが共同開発した。
フィリピン科学技術省が開発および打ち上げ資金を負担し、衛星バス部を東北大学が、センサー等のペイロード部を北海道大学がそれぞれ開発支援し、地球観測と気候変動のモニタリング、及び人材育成を目的としているという。
打ち上げ前の最終確認を終えたDIWATA-1は、1月18日に筑波宇宙センターから米国に向けて出荷された。
今後、米国に到着した後のDIWATA-1はNASAに引き渡され、3月以降、ISSに向けて米国の商業宇宙船で打ち上げられ、5月頃までに「きぼう」から放出される計画だという。
Image Credit: JAXA
■フィリピン政府国産初となる50㎏級超小型衛星「DIWATA-1」の受領完了
~2016年春、打上げ・初の放出へ。
「きぼう」の船外利用は多様化へ~:「きぼう」での実験 - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA
http://iss.jaxa.jp/kiboexp/news/20160122_diwata.html