宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2015年12月21日、金星探査機「あかつき」に搭載されている4台のカメラが撮影した、金星の疑似カラー画像を公開した。
この画像は紫外線・赤外線の単色の画像を、波長の長短に合わせて次のように着色したものである。
中間赤外カメラ(LIR)……赤色(12月7日撮影)
紫外イメージャ(UVI)……紫色(12月7日撮影)
1μmカメラ(IR1)……橙黄色(12月7日撮影)
2μmカメラ(IR2)……橙色(12月11日撮影)
JAXAによると、この4枚とも金星の「雲」を写してはいるが、LIRは「雲の温度の分布」を、UVIは「雲形成に関わる化学物質の分布」を、またIR1は「雲の深部の構造」を、そしてIR2は「雲頂の高低」と、それぞれ異なるものをターゲットとしているという。
「あかつき」は2010年に打ち上げられた金星探査機で、同年12月7日に金星をまわる軌道に入る予定だったが失敗。しかし5年後の今年12月7日に再挑戦し、成功した。
現在は観測機器の立ち上げや試験などが行われている段階で、2016年4月ごろから本格的な観測が始まる予定となっている。
Image Credit: JAXA
■ISAS | 金星探査機「あかつき」の4つのカメラによる金星の疑似カラー画像 / トピックス
http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2015/1221.shtml