宇宙航空研究開発機構（JAXA）は2015年12月9日、金星探査機「あかつき」を金星周回軌道に投入することに成功したと発表した。
「あかつき」は7日に金星周回軌道に入るためのエンジン噴射を実施した。その後、軌道の観測と解析を行ったところ、無事に予定通りの軌道に乗っていることが確認できたという。
12月9日の時点で、近金点高度は約400km、遠金点高度は約44万km、軌道傾斜角は約3度（金星の公転面に対して）、周期は約13日と14時間の軌道に乗っているという。
また探査機の状態も正常とのことである。
今後は、搭載している科学観測機器である2μmカメラ（IR2）、雷・大気光カメラ（LAC）、超高安定発振器（USO）の立ち上げと機能確認を行うとしている。既に機能確認済みの3つの観測機器（1μmカメラ（IR1）、中間赤外カメラ（LIR）、紫外イメージャ（UVI））と合わせて、今後約3か月間の初期観測を行うとともに、軌道制御運用を行って徐々に金星を9日間程度で周回する楕円軌道へと移行する予定となっている。
その後、2016年4月ごろから定常観測に移行する予定としている。
Image Credit: JAXA
