(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、地球と太陽系外惑星「ケプラー1649c(Kepler-1649c)」のサイズを比較した想像図です。
※…この記事は、2020年4月17日に掲載された内容の一部を紹介しています。掲載当時の情報にもとづいているため、最新の状況とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
- Image Credit: NASA/Ames Research Center/Daniel Rutter
- sorae - 地球に似た系外惑星を300光年先に発見。生存可能領域で大気があれば水も?
研究者たちは、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「ケプラー」の観測データから、約300光年離れた「はくちょう座」の方向に位置する系外惑星「ケプラー1649c」を発見しました。この惑星の直径は地球の約1.06倍で、赤色矮星「ケプラー1649」を約19.5日周期で公転しています。
ケプラー1649cの軌道は、主星のハビタブルゾーン(地球型惑星の表面に液体の水が存在する可能性がある領域)内にあります。研究によると、ケプラー1649cの平衡温度(※)は摂氏マイナス59度から19度と算出されており、これは地球の平衡温度(摂氏マイナス18度)に近い値です。もしもケプラー1649cに大気が存在するならば、温室効果により適度な気温が保たれ、表面に液体の水が存在し得る環境が整っている可能性も考えられます。
※…平衡温度とは、大気の影響を考慮せず、主星から受け取るエネルギーと惑星が放射するエネルギーのみを考慮して計算された温度のこと。
ケプラー宇宙望遠鏡について
ケプラー宇宙望遠鏡(Kepler Space Telescope)は、NASAが2009年3月に打ち上げた、太陽系外惑星の発見を目的とした宇宙望遠鏡です。トランジット法を用いて、数千個におよぶ系外惑星候補を発見しました。この成果は、地球に似た惑星の存在を示唆し、宇宙における生命の可能性を探る研究に大きく貢献しました。(2018年10月30日に運用終了)
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編集/sorae編集部