
(引用元:NASA)
着陸機ホイヘンスが見た世界
こちらは、土星探査機「カッシーニ(Cassini)」に搭載された着陸機「ホイヘンス(Huygens)」が2005年1月14日に撮影した、土星の衛星タイタンの地表の画像です。ホイヘンスが取得したモノクロ画像に、人間の目で見た場合の色合いに近い色を割り当てた疑似カラー画像となっています。
表面には岩のような物体(小石または氷塊)と思われるものが多数見られます。NASAの説明によれば、画面中央やや下に並んで写っている2つの物体は、左側の平たく見えるものが直径約14cm、右隣が直径約4cmで、ホイヘンス本体から約33cm離れた場所にありました。

ホイヘンスは、NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(ヨーロッパ宇宙機関)、ASI(イタリア宇宙機関)が共同で進めた「カッシーニ・ホイヘンス(Cassini-Huygens)」計画の一環として、1997年に地球を出発。2004年12月25日にカッシーニから分離され、2005年1月14日にタイタンへの着陸に成功しました。
カッシーニ・ホイヘンスの探査によって、タイタンにはメタンやエタンの湖が存在することが明らかになりました。地球で水が循環するのと同様に、タイタンでは炭化水素が液体・気体として循環する“もう一つの循環系”が成り立っていると考えられています。これらの発見は、生命の起源や有機化学の進化を考えるうえでも重要な手掛かりとなりました。

以下は、NASAのジェット推進研究所(JPL)の公式YouTubeチャンネルが2017年1月12日に公開した「ホイヘンスのタイタン着陸」を描いた動画です。ホイヘンスがタイタンの大気に突入してから地表に降り立つまでの約2時間半で収集した実データをもとに制作されています。
動画の終盤(1分58秒ごろ)には、黒い影がカメラ前を横切る様子が映っています。NASAによると、この黒い影は、ホイヘンスが着陸直後に切り離した減速用パラシュートによるものだと説明しています。

soraeでは、タイタンに関する特集ページも公開中です。タイタンの地質や気候、カッシーニ・ホイヘンスがもたらした科学的成果の詳細は、以下の記事も併せてご覧ください。
文・編集/sorae編集部
関連動画
関連記事
- 9月15日は土星探査機「カッシーニ」のミッションが終了した日
- 土星探査機カッシーニが捉えた「重なった衛星」や14億km先の「地球と月」
- 全人類が暮らす点のような地球の姿。土星探査機カッシーニが14億km彼方から撮影
- 赤い星&地球みたい? 土星の衛星タイタンの最新画像をウェッブ宇宙望遠鏡が撮影