
(引用元:ESA/Hubble)
こちらは、1996年にハッブル宇宙望遠鏡が撮影した木星の衛星「ガニメデ」の姿で、2021年7月26日に公開されました。ガニメデは木星から約107万km離れた軌道を公転する太陽系最大の衛星です。地球からは約6億km以上も離れていますが、ハッブル宇宙望遠鏡はその距離をものともせず、表面の明るい領域と暗い領域の違いまで捉えています。

【関連リンク】今日の宇宙画像:NASAや各国宇宙機関が公開した魅力的な画像を毎日紹介
ガニメデは太陽系に存在する衛星の中で最大の天体で、直径は約5268km。惑星である水星(直径約4880km)よりもひと回り大きいサイズです。地球の海を全て合わせたよりも多くの水を内包している可能性がある一方、表面温度は非常に低く、水は氷として存在しています。液体の海は地下約160kmに広がっていると考えられています。
この画像のもとなったハッブル宇宙望遠鏡の観測データは、後の研究にも大きく貢献しています。2021年7月、過去20年以上にわたる紫外線データの再分析によって、ガニメデの希薄な大気に水蒸気が存在する証拠が初めて見つかりました。表面の氷が太陽熱で昇華(固体から直接気体に変化)したものとみられており、地下に眠る海の存在とあわせて、ガニメデへの注目がさらに高まっています。
この成果は、ESAが主導する木星氷衛星探査計画「JUICE」の観測計画にも活用されています。JUICEは2023年4月に打ち上げられ、2031年7月に木星系へ到着する予定です。到着後は木星を周回しながら氷衛星のフライバイ観測を行い、2034年末にはガニメデの周回軌道に入って表面や地下の詳細な調査に挑みます。
編集/sorae編集部
関連記事
- 太陽系天体の大きさを比較してみよう
- すっ…と木星に隠れかけた衛星ガニメデ ハッブル宇宙望遠鏡が観測
- NASA木星探査機「ジュノー」が衛星ガニメデの表面で塩と有機物を検出
- ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が「ガニメデ」と「イオ」の謎を解明























