アメリカ航空宇宙局(NASA)は10月21日、木星探査機「ジュノー」が地球フライバイ時に撮影した地球の画像を公開した。

この画像は10月9日、「ジュノー」が地球フライバイした時、搭載しているジュノーカメラが撮影したもので、南米のペルーなどが写っている。

画像公開が遅れたことについて、「ジュノー」の地球フライバイ時はアメリカ政府閉鎖中だったためと、フライバイ後にセーフモードに陥ってしまい、データの回収と解析に時間が掛かったためだとNASAは説明している。

「ジュノー」はこのまま飛行を続け、2016年7月4日に木星に到達する予定で、9つの観測センサーを搭載し、木星を周回しながら固体核の有無や大気深層部における水やアンモニアの有無の調査、磁場の分布図作成などを行うことになっている。

木星の深部を探ることで、太陽系形成に必要だった条件やメカニズムに迫ることができ、また、数多く発見されている系外惑星を理解する上でも鍵となる情報が引き出されるものと期待されている。さらに、これまで木星以遠の探査では原子力電池が用いられてきたが、「ジュノー」は大型の太陽電池を用いる。この点も斬新であり、かつ工学的挑戦でもある。

 

Source

  • NASA - Earth from Juno