ネオワイズ彗星

太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が撮影した「ネオワイズ彗星(C/2020 F3)」(Credit: NASA/Johns Hopkins APL/Naval Research Lab/Parker Solar Probe/Brendan Gallagher)

2020年3月27日にNASAの赤外線天文衛星「NEOWISE」によって発見された「ネオワイズ彗星(C/2020 F3)」が、現在明け方の北東の空で尾を引いています。日本の梅雨空が広がる地域では観測するのが難しいものの、宇宙なら天候に左右されることはありません。7月5日、NASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」がネオワイズ彗星を撮影しました。

冒頭の画像はパーカー・ソーラー・プローブに搭載されている光学観測装置「WISPR」によって撮影されたネオワイズ彗星。左側の撮影範囲外にある太陽に対して、反対方向となる右側に向かって伸びる2本の尾が捉えられています。下側に見える明るく幅が広い尾は、彗星の核から放出された塵でできた尾(ダストテイル)です。研究者はWISPRの画像をもとに、尾に含まれる塵のサイズや時間あたりの放出量を調べようと考えています。

塵の尾のすぐ上側にうっすらと見えているのはイオンの尾(イオンテイル)で、太陽光によってイオン化したガスでできています。塵の尾は広がりつつ曲線を描くように伸びていきますが、太陽風の影響を受けるイオンの尾は太陽とは反対の方向にまっすぐ伸びるのが特徴です。NASAによると、撮影されたイオンの尾は2本に分かれている可能性があり、さらなるデータの取得と分析が必要だとしています。

なお、宇宙からネオワイズ彗星を撮影したのはパーカー・ソーラー・プローブだけではなく、アメリカのロバート・ベンケン宇宙飛行士やロシアのイヴァン・ヴァグナー宇宙飛行士といった、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の宇宙飛行士も撮影を行っています。

 

Image Credit: NASA/Johns Hopkins APL/Naval Research Lab/Parker Solar Probe/Brendan Gallagher
Source: NASA
文/松村武宏

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