米航空宇宙局(NASA)は3月1日、カリフォルニア州にあるドライデン飛行研究センターを、人類で初めて月を歩いたニール・アームストロング元宇宙飛行士にちなみ、「ニール・A・アームストロング飛行研究センター」(Neil A. Armstrong Flight Research Center)に改称した。

ドライデン飛行研究センターはカリフォルニア州に位置する米空軍のエドワーズ空軍基地内に設けられたNASAの研究施設で、超音速機SR-71を用いたエアロスパイクエンジンの実験や、アームストロング氏も搭乗したアポロ月着陸船の原型となった月着陸研究機(LLRV)の試験などをはじめ、航空機にまつわる数多くの実験・試験が行われている。もともとはアメリカ航空諮問委員会(NACA)の研究施設であったが、その後NASAの施設となり、1976年にはNASAの初代副長官であったヒュー・ラティマー・ドライデンにちなんでドライデン飛行研究センターと命名された。

アームストロング飛行研究センターへの改称を巡っては、一昨年と同様の改称案が米国議会に提出され、下院で可決されるも上院で否決されていた。しかし昨年の初めに再提出され、下院で可決、今度は上院でも可決され、そして今年1月16日、オバマ大統領が同法案に署名、成立した。

今回の改称により、ドライデンの名はかつて西部航空学試験場(Western Aeronautical Test Range)と呼ばれていた場所に移り、「ヒュー・L・ドライデン航空学試験場」(Hugh L. Dryden Aeronautical Test Range)と改称された。
「私は航空機の研究と宇宙探査において、私たちの理解を広げたこの2人のリーダーに対する、これ以上の賞賛の方法を知りません。彼らの開拓者としての貢献は、NASAと私たちの国の中で、今もなお響き続けています」

NASAのチャールズ・ボウルデン長官はこのように述べ、彼ら2人の偉業を讃えた。

 

■NASA Honors Astronaut Neil Armstrong with Center Renaming | NASA
http://www.nasa.gov/press/2014/february/nasa-honors-astronaut-neil-armstrong-with-center-renaming/#.UxzMmIXEjz9