中華人民共和国は9日、ブラジルと共同開発した地球観測衛星CBERS-3を搭載した長征四号乙ロケットの打ち上げに失敗した。

長征四号乙は中国標準時12月9日11時26分(日本時間同日12時26分)、山西省の太原衛星発射センターから離昇した。しかしロケットに何らかの問題が起き、衛星の軌道投入に失敗した。

現時点で原因は不明である。

軌道に到達できなかったことから、ロケットと衛星は大気圏に再突入し、あるいは部品が地表に落下した可能性がある。またブラジル側の報道によれば、ロケットからの衛星の分離は行われ、さらにその後、大気圏に落下するまでの約15分間に渡って衛星との通信は取れており、太陽電池パドルの展開などが確認できていたとの情報もある。

長征四号の失敗は今回が初。また長征ロケットとしては、2011年8月18日の長征二号丙による実践十一号04星の打ち上げ失敗以来となる。

CBERSは中国とブラジルとが共同で開発、運用している衛星シリーズで、両国の資金、技術、人材を活かし、災害や環境の観測に役立てることを目的に展開されている。やこれまでに1999年にCBERS-1が、2003年にCBERS-2が、そして2007年にCBERS-2Bの計3機が打ち上げられており、今回のCBERS-3が4機目となるはずだった。

 

■INPE / Notícias - Lançamento do CBERS-3
http://www.inpe.br/noticias/noticia.php?Cod_Noticia=3471