アメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年4月2日付で、アメリカの航空大手ボーイングが開発中の新型宇宙船「CST-100 Starliner(スターライナー)」による有人飛行試験ミッション「Crew Flight Test(CFT)」について、早ければアメリカの現地時間2024年5月6日に打ち上げを実施すると発表しました。【最終更新:2024年4月3日11時台】

【▲ 2022年5月に実施された無人飛行試験ミッション「OFT-2」で国際宇宙ステーション(ISS)に接近するボーイングの新型宇宙船「Starliner(スターライナー)」(Credit: NASA TV)】
【▲ 2022年5月に実施された無人飛行試験ミッション「OFT-2」で国際宇宙ステーション(ISS)に接近するボーイングの新型宇宙船「Starliner(スターライナー)」(Credit: NASA TV)】

StarlinerはスペースXの「Crew Dragon(クルードラゴン)」とともに、NASAのCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船です。初飛行は2019年12月に実施された無人飛行試験ミッション「Orbital Flight Test(OFT)」で、この時はソフトウェアの問題が生じたために計画されていた軌道へ入ることができず、国際宇宙ステーション(ISS)への到達を断念して地球に帰還。2022年5月には2回目の無人飛行ミッション「OFT-2」が実施され、ISSへのドッキングを含む打ち上げから帰還までの実証試験に成功しています。

関連記事
新型宇宙船「スターライナー」着陸成功! 実用化に向けて一連の試験目標を達成(2022年5月26日)

-PR-

Starlinerによる本格的な有人飛行の開始に先立ち、ボーイングとNASAは実際にクルーを搭乗させるCFTの実施を控えています。CFTではNASAのBarry Wilmore(バリー・ウィルモア)宇宙飛行士とSunita Williams(スニータ・ウィリアムズ)宇宙飛行士がプライムクルーに、Edward Michael Fincke(マイケル・フィンク)宇宙飛行士がバックアップクルーに任命されています。

NASAによると、StarlinerのCFTは早ければアメリカの現地時間2024年5月6日に打ち上げが実施される予定です。ISSへのドッキング成功後、Wilmore飛行士とWilliams飛行士は8日間ほど滞在してから地球へ帰還します。CFTに先立ち、ISSでは2024年3月23日に到着した無人補給船「Cargo Dragon(カーゴドラゴン)」の出発や、有人宇宙飛行ミッション「Crew-8(クルー8)」のCrew Dragon宇宙船を現在係留中のドッキングポートから別のドッキングポートに移動させるなど、Starlinerの到着に備えた準備が進められます。

【▲ 2024年3月25日時点で国際宇宙ステーション(ISS)に係留中の宇宙船を示した図。CFTのStarliner宇宙船は現在Crew-8ミッションのCrew Dragon宇宙船が係留されている「ハーモニー」モジュールの前方にドッキングするため、Cargo Dragon補給船の出発後にCrew Dragon宇宙船の係留場所を同モジュール上方のドッキングポートに移動させる作業が行われる(Credit: NASA)】
【▲ 2024年3月25日時点で国際宇宙ステーション(ISS)に係留中の宇宙船を示した図。CFTのStarliner宇宙船は現在Crew-8ミッションのCrew Dragon宇宙船が係留されている「ハーモニー」モジュールの前方にドッキングするため、Cargo Dragon補給船の出発後にCrew Dragon宇宙船の係留場所を同モジュール上方のドッキングポートに移動させる作業が行われる(Credit: NASA)】

なお、2023年4月の時点でCFTの実施は同年7月21日以降に予定されていましたが、パラシュートの部品や機体の各部で使用されているテープに問題が発覚したことを受けて延期が発表されていました。同年10月の時点でCFTは2024年4月中旬に実施される予定でしたが、ISSの運用スケジュールの見直しを受けて2024年5月に変更されています。

関連記事
ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」有人飛行試験延期 新たな問題が発覚(2023年6月1日)

StarlinerのCFTについては新しい情報が発表され次第お伝えします。

 

Source

  • NASA - NASA, Boeing Update Launch Date for Starliner’s First Astronaut Flight

文・編集/sorae編集部

-ads-

-ads-