(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、『恒星質量ブラックホール(左)と赤色巨星「V723」(右)』を描いた想像図です。soraeでは2021年4月28日の記事「質量は太陽の3倍。観測史上最軽量のブラックホールが報告される」で紹介しています。なお、本記事は2021年4月の情報をもとにしています。
オハイオ州立大学のTharindu Jayasinghe氏らの研究チームは、太陽の約3倍の質量を持つ観測史上最も軽い「恒星質量ブラックホール」(※)を発見しました。このブラックホールは、中性子星とブラックホールの間にある「質量ギャップ」を埋めるものとされています。
※…質量が太陽の数十倍程度までのブラックホール
このブラックホールは「いっかくじゅう座(一角獣座)」の方向、約1500光年先に位置する赤色巨星「V723」(※)と連星を形成しており、研究チームはこのブラックホールを「ユニコーン」と名付けています。V723の質量は太陽とほぼ同じですが、直径は太陽の約25倍まで膨張しているとみられています。ユニコーンとV723は約60日周期で互いに公転しており、ブラックホールの重力による潮汐力でV723が引き伸ばされた形状になっていると予想されています。
※…正式名称は「V723 Mon(V723 Monocerotis)」
ユニコーンは観測史上最も軽いブラックホールの一つとされていますが、研究が進むにつれてさらに軽いブラックホールが見つかる可能性もあります。
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編集/sorae編集部