(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、赤色矮星「ケプラー138(Kepler-138)」の周囲を公転する太陽系外惑星の想像図です。右手前に「ケプラー138d」、左側にはより小さく「ケプラー138c」、さらに奥には、ケプラー138の手前を横切る「ケプラー138b」が描かれています。
ケプラー138は、こと座の方向約218光年先に位置する赤色矮星です。アメリカ航空宇宙局(NASA)のケプラー宇宙望遠鏡によって発見されました。ケプラー138cとケプラー138dは、半径がいずれも地球の約1.51倍、質量は2.1〜2.3倍と報告されており、互いによく似た性質を持つ、いわば「双子」のような惑星です。
また、ケプラー138cとケプラー138dは、「水素やヘリウムより重く、岩石より軽い」物質が最大で体積の半分を占めている可能性が示唆されています。この条件を満たす最も一般的な物質として「水」が挙げられることから、これら2つの惑星は、広大で深い海に覆われた「海洋惑星」である可能性が高いと考えられています。
※…本記事の内容は2022年12月時点の情報に基づいています。
ケプラー宇宙望遠鏡について
ケプラー宇宙望遠鏡(Kepler Space Telescope)は、NASAが2009年3月に打ち上げた、太陽系外惑星の発見を目的とした宇宙望遠鏡です。トランジット法を用いて、数千個におよぶ系外惑星候補を発見しました。この成果は、地球に似た惑星の存在を示唆し、宇宙における生命の可能性を探る研究に大きく貢献しました。(2018年10月30日に運用終了)
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編集/sorae編集部