インドのThe Hindu紙は11月25日、インドの新型ロケットGSLV Mk-IIIの初打ち上げにむけた準備が順調に進んでおり、12月中に打ち上げが行われるだろう、と報じた。
すでにロケットはサティシュ・ダワン宇宙センターの第2発射台に立てられており、11月26日には、積み荷である、インドが開発中の有人宇宙船の無人試験機がロケットに結合されるという。
GSLV Mk-IIIはインドが開発中のロケットで、Mk-IIIという名前ではあるものの、現在運用中のGSLV Mk-IIとはまったく異なる新型の機体となる。同国としては過去最高となる静止トランスファー軌道に4tの打ち上げ能力を持ち、同国の主力ロケットとして、商業衛星や惑星探査機、そして有人宇宙船の打ち上げに使うことが計画されている。
今回の初打ち上げでは第3段を搭載せず、両脇の固体ロケットを使用する第1段と、それらに挟まれる形に位置する中央の第2段のみで行われ、地球を回る軌道には乗らないサブオービタル飛行になる。宇宙船の試験機は高度125kmで分離され、そのまま大気圏に再突入し、3つのパラシュートを展開して着水するとのことだ。今回の飛行では、大気圏の再突入やパラシュートによる帰還といった、宇宙船に必要な技術の実証が行われる。
今回の試験の結果によっても変わるだろうが、現段階では、GSLV Mk-IIIの軌道飛行は2016年に行われる見通しとなっている。
■All set to put unmanned crew module into orbit - The Hindu
http://www.thehindu.com/sci-tech/science/all-set-to-put-unmanned-crew-module-into-orbit/article6631187.ece