インド宇宙研究機関(ISRO)は日本時間2024年1月1日、「PSLV-C58」ミッションでX線偏光観測衛星「XPoSat(X-ray Polarimeter Satellite)」の打ち上げに成功しました。

XPoSatを搭載した「PSLV-DL」ロケットは日本時間2024年1月1日12時40分(インド標準時2024年1月1日9時10分)、インド南部のシュリーハリコータにあるサティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられました。ISROによると、衛星は打ち上げから22分後に高度650kmの軌道に予定通り投入され、打ち上げは成功したということです。

【▲ サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられたPSLV-DLロケット(Credit:ISRO)】
【▲ サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられたPSLV-DLロケット(Credit:ISRO)】

XPoSatはインド初のX線偏光観測衛星で、天体から放射されたX線の偏光測定を目的としています。ISROによると、観測で得られたデータは中性子星、ブラックホール、超新星の研究に使用されるということです。

XPoSatにはX線偏光装置「POLIX(Polarimeter Instrument in X-rays)」とX線分光装置「XSPECT (X-ray Spectroscopy and Timing)」が搭載されています。POLIXは天体物理学の研究を行うインドのラマン研究所、XSPECTはU R Rao衛星センター(旧ISRO衛星センター)の宇宙天文学グループによってそれぞれ開発されました。衛星のミッション期間は約5年間が見込まれています。

-PR-
【▲X線偏光観測衛星「XPoSat」(Credit:ISRO)】
【▲X線偏光観測衛星「XPoSat」(Credit:ISRO)】

また、PSLVの4段目には軌道プラットフォーム実験モジュール「POEM-3(PSLV Orbital Experimental Module-3)」が搭載されました。POEM-3は衛星を分離した後のロケット上段を科学実験装置のプラットフォームとして利用するモジュールです。今回はISROをはじめ、K. J. サーヤ工科大学やインドの民間企業Bellatrix Aerospaceの機器など10のペイロードが搭載され、軌道上で試験を行う予定となっています。POEMは2022年6月30日の「PSLV-C53」ミッション、2023年4月22日の「PSLV-C55」ミッションでも使用されており、今回が3回目となります。

衛星投入後、PSLV-DLの4段目である「PS4」が2回のエンジン噴射を行い、高度を350kmまで下げました。これは、高度を下げることで、使用済みのロケット上段を地球軌道上でデブリ化させないために大気圏へ再突入させることを意味します。

なお、今回のミッションは世界全体で2024年初のロケット打ち上げとなりました。打ち上げに使用されたPSLV-DLは固体燃料ブースターを2本装着している形態で、今回が4回目の打ち上げです。PSLVシリーズとしては今回で60回目の打ち上げとなりました。

 

Source

  • Image Credit: ISRO
  • ISRO - PSLV-C58 / XPoSat Mission
  • ISRO - X-ray Polarimeter Satellite (XPoSat)
  • SpaceNews - India launches X-ray astronomy satellite

文/出口隼詩

-ads-

-ads-