インターナショナル・ローンチ・サービシズ社は10月26日、通信衛星シリウスFM-6を搭載したプロトンM/ブリーズMロケットを打ち上げた。プロトンMの打ち上げは7月の打ち上げ失敗以来2機目となる。
シリウスFM-6を搭載したプロトンM/ブリーズMは、現地時間10月26日0時9分(日本時間同日3時9分)、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地の200/39発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、9分42秒後にプロトンMからブリーズM上段を分離、その後ブリーズMは5回に渡る燃焼を行い、離昇から9時間11分20秒後、衛星を計画通りの静止トランスファー軌道へ投入した。
シリウスFM-6は米国のシリウスXMラジオ社によって運用される通信衛星で、米国やカナダに向け、ラジオ放送サービスを提供することを目的としている。製造はスペース・システムズ/ロラール社によって行われ、打ち上げ時の質量は6,018kgもある。今後衛星側のスラスターによって西経116.15度の静止軌道へと移動し、約15年に渡って運用される予定となっている。
今回の打ち上げは当初2012年初頭に予定されていたが、実に1年以上に渡って遅れることとなった。その原因は、2012年1月に打ち上げられたシリウスFM-6と同じ衛星バスを使用する衛星SES-4が、軌道上で太陽電池パドルが開かないという問題に遭遇し、その後の対処によって展開には成功したものの、シリウスFM-6で同様の問題が起きないよう追加検査する必要が生じたためだ。また、2012年中にブリーズM上段の問題による打ち上げ失敗を2度起こしたことも影響した。
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