アメリカ航空宇宙局(NASA)は6月24日、通算で10000個目の地球近傍天体を発見したことを発表した。

通算10000個目の地球近傍天体として発見されたのは小惑星「2013 MZ5」で、6月18日夜に、ハワイ州マウイ島にあるパンスターズ望遠鏡によって観測された。直径は約300mで、地球に衝突する恐れはないという。

地球近傍天体(NEO:Near Earth Object)は地球に接近する軌道を持つ彗星や小惑星などの天体のことで、最初のNEOは1898年に発見されており、現在では、年間1000個もの新しいNEOが発見されている。

直径1km以上のNEOが地球に衝突した場合、地球規模の災害になると言われているため、NASAは直径1km以上のNEOを全てリストアップし、観測し続けている。これまでの観測で直径1km以上のNEOの98%は発見されたと考えられている。

しかし、NEOの大半が直径1kmよりも小さく、今年2月、ロシアのチェリャビンスク州に落下した隕石の大きさも直径わずか17m。NASAによると、これまでの観測で直径140m以下のNEOは30%発見されているが、直径30m以下のNEOは1%も発見できていないという。

 

■Ten Thousandth Near-Earth Object Unearthed in Space
http://www.nasa.gov/mission_pages/asteroids/news/asteroid20130624.html