今年の6月ごろに予定されている打ち上げに向け、中国の有人宇宙船「神舟十号」が、北京の製造工場から打ち上げ場所である酒泉衛星発射センターへ向けて出発した。

酒泉衛星発射センターに到着後、神舟十号は組み立てと試験を経た上でロケットと結合され、打ち上げに望むことになる。

神舟十号は現在軌道上にある中国の宇宙ステーション「天宮一号」に向けて打ち上げられる有人宇宙船で、女性を1人含む計3人の宇宙飛行士が搭乗し、天宮一号にドッキング後、12日間に渡る宇宙実験を実施する。搭乗する宇宙飛行士はまだ公表されていないが、神舟九号に搭乗した飛行士は選ばれないことが明かされている。

神舟宇宙船と天宮一号とのドッキングは、2011年11月に無人の神舟八号が、また昨年6月18日には有人の神舟九号が実施しており、神舟十号で3回目となる。また今回の飛行は、天宮一号とドッキングする最後のミッションになる。これは天宮一号の設計寿命が約2年とされているためだ。

なお2015年には天宮二号の打ち上げが予定されており、中国の有人宇宙開発はこれからも続く。天宮二号では天宮一号で得られた教訓が設計に反映されるほか、神舟から推進剤を供給できる機能が付けられる予定となる。また2015年においても天宮一号は軌道上に残っている見通しで、つまり2015年には、有人の国際宇宙ステーションと天宮二号、そして無人の天宮一号の、計3機の宇宙ステーションが軌道上に存在することになる。

 

■神舟十号飞船启程前往发射场-新闻中心-中国载人航天工程网
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