オービタル・サイエンシズ社は15日、アンタレスロケット1号機の打ち上げの概要を発表した。

アンタレスロケットはオービタル・サイエンシズ社が開発中のロケットで、国際宇宙ステーション(ISS)にシグナスと呼ばれる無人補給船を送り届けることを目的としている。

その1号機の打ち上げは"A-One"と呼ばれ、シグナスを模したダミーを搭載し打ち上げられる。シグナスはダミーであるから、ISSとのランデブーやドッキングは行われない。打ち上げ時刻は米国東部夏時間4月16日から18日の15時ごろ(日本時間4月17日から19日の4時ごろ)に予定されている。

打ち上げはアメリカのバージニア州ワロップス島にある中部大西洋地域宇宙港(MARS)の0A発射台から行われる。

アンタレスの第1段にはAJ26と呼ばれるエンジンが2基装着されている。これはもともとソビエト連邦の超大型ロケットN-1のために開発されたNK-15、NK-33を改良したものだ。AJ26は230秒間燃焼し、燃焼終了した後、第1段が投棄される。その後しばらく慣性飛行が続き、その間にフェアリングが分離、そして離昇から328秒後にキャスター30と呼ばれる固体ロケットモーターの第2段に点火される。第2段は155秒間燃焼した後、ダミーのシグナス補給船を分離する。離昇から603秒後のことだ。投入されるのは近地点高度(地球にもっとも近い位置)が250km、遠地点高度(地球からもっとも遠い位置)が303km、傾斜角が51.6度の軌道だ。

実機のシグナス補給船を搭載してのISSへの打ち上げは今年の後半に行うことが見込まれている。アメリカ航空宇宙局(NASA)と同社との契約では、2013年から2015年にかけて、シグナスは8回の補給ミッションを行う予定だ。

 

■Orbital Sets Antares “A-One” Test Flight Launch Date Between April 16th and 18th
http://www.orbital.com/Antares-Cygnus/

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