イラン・イスラム共和国(イラン)は28日、生きたサルをロケットで宇宙に打ち上げ、無事に帰還させることに成功したと発表した。
国営のイラン通信社が報じたところによれば、打ち上げられたのは先週で、ピーシュガーム(開拓者の意)という名前のカプセルにサルを乗せ、ロケットで高度120kmの宇宙空間まで飛行、その後地上への帰還に成功したという。軌道には乗らない、いわゆるサブオービタル飛行であったと思われる。詳しい打ち上げ日時や場所などは明らかにされていない。
イランは2010年にもカメなどの生き物を宇宙空間に送っており、また2011年の9月から10月頃に一度サルを打ち上げるも、失敗に終わったといわれている。
今回の打ち上げに限らず、イランの宇宙開発は、核ミサイルの開発でもあると同時に、近隣の国や国際社会に対し、その技術力を誇示するために行われていることは言うまでもない。加えて、イランは2020年頃に有人宇宙飛行を行う計画を持っており、今回のサルの飛行は、そのための実験という意味合いもあったのであろう。
またイランは今年、少なくとも2回の人工衛星の打ち上げを予定している。
■Iran places Pioneer Explorer Satellite into space