米航空宇宙局(NASA)は7月30日、火星探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)=キュリオシティ」の着陸に向けての最終準備を開始した。

飛行チームは7月29日、「キュリオシティ」の最終軌道修正を行い、8月6日の火星着陸に向けての準備を開始した。チームは今後1週間にわたって、「キュリオシティ」のソフトウェアの更新やパラメーターの最終設定などを行う。「キュリオシティ」は火星着陸は現在、アメリカ東部夏時間8月6日1時31分(日本時間14時31分)に予定されている。

「キュリオシティ」は従来のエアバッグ方式ではなく、「スカイ・クレーン(Sky Crane)」と呼ばれる新しい方式で火星表面に着陸する。火星大気圏に突入し、パラシュートで減速した後、降下部分(ディセント・ステージ)がロケットエンジンを点火してさらに減速。そして、降下部分が上空約10mの地点で滞空し、クレーンを使って「キュリオシティ」を降ろし、「キュリオシティ」の着地を確認した後、再び上昇し、離れた地点に落下する。

また、懸念されていた探査機「マーズ・オデッセイ」の不具合についても、NASAは「マーズ・オデッセイ」の軌道修正に成功し、「キュリオシティ」の着陸を観測する準備は出来ていると説明している。
「キュリオシティ」は2011年11月に打ち上げられ、火星の「ゲール・クレーター」に着陸し、約2年間にわたって、火星に生命が存在していたかどうかの痕跡を探る。

 

Source

  • NASA - Mars Science Laboratory