中国国家航天局(CNSA)は北京時間4月30日4時50分(日本時間5時50分)、四川省の西昌衛星発射センターから、測位衛星「北斗導航衛星」2基を載せた「長征3号乙」(Long March 3B)ロケットを打ち上げた。
打ち上げられたロケットは順調に飛行し、2基の衛星を所定の軌道に投入し、打ち上げが成功した。2基の中高軌道衛星を同時に打ち上げるのは今回が初めて。
北斗衛星ナビゲーションシステム(Compass Navigation Satellite System)は、アメリカのGPS、ロシアのグロナス(GLONASS)、ヨーロッパのガリレオ計画に対抗した中国独自の衛星測位システムである。
中国は測位試験衛星の運用を経て、2007年から第2世代の測位衛星の打ち上げを開始しており、今回の打ち上げは12基目と13基目。中国は2020年までに合計35基の「北斗衛星」を打ち上げ、衛星コンステレーションを構築し、地球全体カバーできる衛星測位システムの完成を目指している。
なお、今回の打ち上げは長征ロケットシリーズにとって160回目の打ち上げだった。
■長征三号乙火箭首次一箭双星発射成功