アメリカ宇宙軍は2023年11月8日、同軍とアメリカ空軍迅速能力開発室(Rapid Capabilities Office:RCO)が運用する無人軌道試験機「X-37B」による7回目のミッション「OTV-7」を実施すると発表しました。

【▲ OTV-6ミッションを終えてケネディ宇宙センター打ち上げ着陸施設(LLF)に着陸した米宇宙軍の無人軌道試験機「X-37B」(Credit: Boeing / U.S. Space Force)】
【▲ OTV-6ミッションを終えてケネディ宇宙センター打ち上げ着陸施設(LLF)に着陸した米宇宙軍の無人軌道試験機「X-37B」(Credit: Boeing / U.S. Space Force)】

アメリカ宇宙軍の発表によると、X-37BはスペースX社の「ファルコン・ヘビー」ロケットに搭載されて米国フロリダ州のケネディー宇宙センターから2023年12月7日に打ち上げられる予定です。X-37Bがファルコン・ヘビーで打ち上げられるのは今回が初めてです。

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発表では、X-37Bが新しい軌道体制(orbital regime)で運用され、宇宙領域把握(Space Domain Awareness:SDA)技術の試験を行うと述べられています。また、植物の種子が宇宙放射線に晒された際の影響を調べるアメリカ航空宇宙局(NASA)の実験「Seeds-2」も行われる模様です。

X-37Bプログラムの責任者を務めるアメリカ空軍のJoseph Fritschen(ジョセフ・フリッチェン)中佐は「飛行実績のあるサービスモジュールとファルコン・ヘビーを使用して、空軍省とそのパートナーのために最先端の実験を行い、再利用可能なX-37Bの能力を拡大できることに興奮しています」とコメントしています。

【▲ X-37Bが格納されたファルコン・ヘビーのフェアリング。初めて米国宇宙軍のロゴマークが貼られたという(Credit: Boeing/USSF)】
【▲ X-37Bが格納されたファルコン・ヘビーのフェアリング。初めて米国宇宙軍のロゴマークが貼られたという(Credit: Boeing/USSF)】

X-37BはNASAが運用していたスペースシャトルのような形状をした再利用可能なスペースプレーンです。X-37Bによるミッションはこれまで6回実施されていますが、その詳細は明らかにされていません。6回目の「OTV-6」ミッションではX-37Bはユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)の「アトラスV」ロケットで2020年5月17日に打ち上げられ、2022年11月12日に地球へ帰還しました。OTV-6のミッション期間は過去最長の908日を記録しています。

OTV-6ミッションでは空軍士官学校で開発された小型衛星「FalconSat-8」の放出や、米国海軍調査研究所による宇宙太陽発電に関する実験などが行われました。また、X-37Bの機体後方に取り付けるリング状の構造物である「サービスモジュール」が初めて用いられたとされており、実験器具などのペイロードを搭載する能力が向上したということです。

関連記事:謎めいた米軍のスペースプレーン「X-37B」908日間のミッションを終えて帰還(2022年11月18日)

 

Source

  • United States Space Force – Department of the Air Force Scheduled to Launch Seventh X-37B Mission
  • SpaceNews – U.S. Air Force X-37B spaceplane to launch on a SpaceX Falcon Heavy rocket
  • Spaceflight Now – U.S. military’s X-37B mini-shuttle to launch on SpaceX Falcon Heavy for the first time

文/出口隼詩 編集/sorae編集部

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