スペースXは現地時間1月31日、イタリアの地球観測衛星「CSG-2」の打ち上げに成功しました。打ち上げに使われた「ファルコン9」ロケットの第1段には、2019年に打ち上げられた「ファルコン・ヘビー」ロケットの補助ブースターを転用した機体が用いられました。ファルコン・ヘビーのブースターがファルコン9の第1段に転用されるのは、今回が初めてです。

ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられたファルコン9ロケット(Credit: SpaceX)

【▲ ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられたファルコン9ロケット(Credit: SpaceX)】

CSG-2を搭載したファルコン9ロケットは、アメリカ東部標準時1月31日18時11分にフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40番発射台から打ち上げられました。衛星の分離は打ち上げから約1時間後に成功。また、ファルコン9の第1段機体は同基地への着陸に成功しています。

前述のように、このミッションで使用された第1段機体は、2019年に実施された通信衛星「アラブサット6A」や米空軍の「Space Test Program-2(STP-2)」ミッションの打ち上げにおいて、ファルコン・ヘビーロケットのブースターとして2回用いられたことがあります。ファルコン9の第1段に転用されたこの機体にとって、今回のミッションは3回目の飛行となりました。

CSG-2の打ち上げに使用されたファルコン9ロケットの第1段機体は、過去にファルコン・ヘビーロケットのブースターとして飛行した機体を転用したものだという(Credit: SpaceX)

【▲ CSG-2の打ち上げに使用されたファルコン9ロケットの第1段機体は、過去にファルコン・ヘビーロケットのブースターとして飛行した機体を転用したものだという(Credit: SpaceX)】

今回打ち上げられたCSG-2は、イタリアの地球観測衛星「COSMO-SkyMed(CSK)」シリーズの第2世代「COSMO-SkyMed Second Generation(CSG)」2機目の衛星で、フランスのタレス・アレーニア・スペース(Thales Alenia Space)がイタリア宇宙機関(ASI: Agenzia Spaziale Italiana)およびイタリア軍のために製造しました。


CSG衛星には先代のCSK衛星と同様にXバンドの合成開口レーダー(SAR)が搭載されていて、数百km離れた2つの地域の画像を同時に取得できるといいます。CSG衛星は、2007年~2010年にかけて4機が打ち上げられた第1世代のCSK衛星を段階的に置き換えていく予定です。

SARを搭載した地球観測衛星「CSG(COSMO-SkyMed Second Generation)」の想像図(Credit: Thales Alenia Space)

【▲ SARを搭載した地球観測衛星「CSG(COSMO-SkyMed Second Generation)」の想像図(Credit: Thales Alenia Space)】

なお、天候条件などの理由で延期される可能性はあるものの、スペースXは1月31日からの1週間だけでもあと2回の打ち上げを予定しています。現地時間2月2日には、アメリカ国家偵察局の軍事衛星打ち上げミッション「NROL 87」が実施される予定です。このミッションはカリフォルニア州のヴァンデンヴァーグ宇宙軍基地で行われます。また、その後には「スターリンク衛星」の打ち上げも予定されています。

 

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Source

  • Image Credit: SpaceX, Thales Alenia Space
  • COSMO-SKYMED SECOND GENERATION FM2 MISSION (SpaceX)
  • SECOND GENERATION COSMO-SKYMED SATELLITE SUCCESSFULLY LAUNCHED (Thales Alenia Space)
  • Falcon 9 launches Italian radar satellite (Space News)

文/出口隼詩

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