JAXA、H3ロケット5号機の打ち上げ日を2月2日に再設定 みちびき6号機を搭載

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2025年1月30日付で、内閣府の準天頂衛星システム(QZSS)「みちびき」の測位衛星「みちびき」6号機(QZS-6)を搭載する「H3」ロケット5号機の打ち上げ予定日を2025年2月2日に再設定したことを発表しました。

H3ロケット5号機の打ち上げは2025年2月1日に予定されていましたが、天候悪化が予想されることから変更されました。新たな打ち上げ予定日は日本時間2025年2月2日、打ち上げ予定時間帯は17時30分~19時30分で、予備期間は2025年2月3日~3月31日です。

先進レーダ衛星「だいち4号」を搭載して2024年7月1日に種子島宇宙センターから打ち上げられた「H3」ロケット3号機(Credit: JAXA)
【▲ 先進レーダ衛星「だいち4号」を搭載して2024年7月1日に種子島宇宙センターから打ち上げられた「H3」ロケット3号機(Credit: JAXA)】

みちびき6号機とは?

「みちびき」はアメリカの「GPS」との互換性を確保した日本の衛星測位システムです。現在の「みちびき」は4機体制で運用されていますが、内閣府は測位精度のさらなる向上と、他国の衛星測位システムに依存せず「みちびき」だけで持続的な測位を実現するべく、2026年度からは7機体制、将来的には11機体制で運用することを目指しています。

「みちびき」6号機は7機体制に向けて新たに打ち上げられる3機の測位衛星の1つです。JAXAでは6号機も準天頂衛星と呼んでいますが、6号機が投入される軌道は準天頂軌道ではなく静止軌道となります。

これまでに打ち上げられた「みちびき」の衛星との大きな違いとして、6号機にはJAXAが開発を進めている高精度測位システム(ASNAV)の実証用アンテナが搭載されています。JAXAによると、将来「みちびき」の衛星すべてに高精度測位システムが搭載されれば、スマートフォンのような一般的な受信機の測位精度は現在の5~10mから1m程度にまで向上することが期待されるといいます。

スマホの地図アプリなどで確認する現在位置の測位精度が大きく向上するわけですから、高精度測位システムの開発は身近な暮らしにも直接関わってくる重要な取り組みと言えます。「みちびき」について、詳しくは以下の関連記事もご覧下さい。

三菱電機鎌倉製作所で公開された測位衛星「みちびき」6号機(QZS-6)。2024年11月27日撮影(Credit: sorae編集部)
【▲ 三菱電機鎌倉製作所で公開された測位衛星「みちびき」6号機(QZS-6)。2024年11月27日撮影(Credit: sorae編集部)】

 

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  • JAXA - H3ロケット5号機による「みちびき6号機」(準天頂衛星)の打上げ[再設定]

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部