アトラスVロケット、ミサイル早期警戒システムの衛星を打ち上げ ULAにとって144回目の打ち上げに
晴天のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられるアトラスVロケット(Credit: ULA Youtube)

アメリカのロケット打ち上げ会社ULA(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス)は、現地時間5月18日、フロリダ州にあるケープカナベラル宇宙軍基地からアトラスVロケットを打ち上げました。

ULAが誇るアトラスVロケットには、アメリカの弾道ミサイル早期警戒システム(SBIRS)の衛星「SBIRS GEO-5」が搭載されました。またライドシェア(相乗り)として2基のキューブサット(超小型衛星)も軌道に乗せられました。キューブサットは、発射から16分30秒後にロケットの上段から分離。またSBIRSは43分後に分離されて、所定の軌道への投入に成功したということです。

晴天のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられるアトラスVロケット(Credit: ULA Youtube)
【▲ 晴天のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられるアトラスVロケット(Credit: ULA Youtube)】

弾道ミサイル早期警戒システムは、弾道ミサイルの打ち上げを赤外線で早期に感知することができます。衛星は対地同期軌道(静止軌道)で運用を行います。これまでに4機のSBIRS衛星が打ち上げられており、今回は5機目。SpaceNewsによると、SBIRSの製作を担当するロッキード・マーティン社は2022年の打ち上げに向けて、6機目の製造を行っているということです。

今回使用されたアトラスVロケットは、4mのフェアリングを使用し、2本の固体燃料ブースター、1基の第二段エンジンから構成されています。第二段エンジンには、エアロジェットロケットダインの「RL10 C-1-1」が初使用されたとSpaceNewsが報道しています。

 

Image Credit: ULA Youtube
Source: ULA/SpaceNews
文/出口隼詩