ロシア連邦宇宙局は28日、プログレスM-20M補給船を搭載したソユーズUロケットの打ち上げに成功した。同機には国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資が搭載されているほか、先日船外活動中に故障した船外活動服(宇宙服)の修理道具も搭載されている。
今回の打ち上げは、今月はじめに起きたプロトンMロケットの打ち上げ失敗以来、初めてのロシアのロケットの打ち上げであり、またアンテナの展開に失敗するというトラブルを抱えたままISSとのドッキングを行ったプログレスM-19M以来、初めてのプログレス補給船の打ち上げでもあった。
プログレスM-20Mを搭載したソユーズUロケットは、バイコヌール現地時間28日2時45分(日本時間同日5時45分)、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の31/6発射台から離昇、529秒後にプログレスM-20Mを分離、ISSへ向かう軌道に乗った。
その後もトラブルもなく順調に飛行を続け、打ち上げからその約6時間後、ISSのピアース・ドッキング・モジュールへと入港した。
プログレスM-20MにはISSへの補給物資として約2,366kgの燃料や酸素、食料や水などが搭載されている。また先日、ISSでの船外活動中に水漏れが発生したアメリカの船外活動服を修理するための道具も搭載されている。
プログレスM-20Mは現時点で、今年の12月18日にISSから分離する予定となっている。ただし通常の分離とは異なり、ドッキングしているピアースごとISSから分離し、大気圏に再突入する。これはピアースが老朽化したことで処分するため、また同じ場所に新しいモジュールのナウカがドッキングすることから場所を空ける必要があるためだ。プログレスM-20Mはこの任務のために他のプログレス補給船とは重心位置が異なっているが、しかしながら肝心のナウカの打ち上げが遅れる可能性があり、プログレスM-20Mがピアースの処分を行うかどうかはまだ確定していない。場合によっては来年2月に打ち上げが予定されているプログレスM-22Mにその任を担わせる可能性もある。
■Состоялся пуск РКН «Союз-У» с ТГК «Прогресс М-20М»
http://www.federalspace.ru/main.php?id=2&nid=20234